/マイトレーヤ/悟りに至る修行方法/感情を克服すること/日本人は感情のコントロール力が弱い/
2019/5/20 月例セミナー |
このメッセージのいいねポイントは |
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感情のコントロールが大きなテーマ |
①概念からくる感情を抑えること
マイトレーヤといいます。日本の人々には弥勒菩薩と呼ばれております。私たちの世界ではあまり菩薩とか如来とかいう名前を言うことはありません。今はマイトレーヤとして話していきます。
皆さん方が悟りという状態を手にするために、さまざまな修行を観じております。しかし、どういう修行すれば悟れるのか、悟りに近い修行方法は何なのか、多くの人がそれをを聞こうとします。
この悟りに至る修行の仕方、さまざまなトレーニングの仕方は人によって異なるために、同じやり方がすべての人に通用するわけではありません。現実にさまざまな修行法やある領域に達した人が、そのやり方を紹介したりしております。
しかしそれらもその人が体験したり、その人が身につけたものを紹介しているだけであり、自分もそれに合うかどうかはまったく分かりません。少なくとも皆さん方の日本人の場合は、インドなどで修行している修行の形態はまったく役に立たないと思った方が良いでしょう。
インドの人はインドの意識、特にヒンズー教的な意識がとても強いために、その観点からの修行の仕方で悟りに向かうことができます。アジアの人々はやはり認識の仕方が少し異なってきて、論理的な意識の使い方もすこし異なっております。
悟りという状態を手にするためには、明確に感情について克服しておく必要があります。西洋の人々は感情については、ある程度うまくコントロールできている人がおります。またコントロールしようとして、そこに取り組んでいる人たちもたくさんおります。
しかし日本の場合はこの感情に対する取り組みの意識がとても低く、いわゆるネガティブで強い感情があったとしても、必ずしもそれを徹底的に対処して解決する、感情の問題にあまり左右されないようにする、そういう取り組みをしている人がとても少ない状態にあります。そのため、いくら学びを進め、高度なレベルで進んでいったとしても、どうしても感情が最後までつきまとってしまいます。
感情についてかなり本気で真剣に取り組まないと、どこまで学びを進めても、最終的に感情の問題ですべてがダメになってしまうことがよくあります。せっかく良いところまで知性を磨き、理性を手にするぐらいまで意識を高めたとしても、大事なところで感情的になって、すべてをダメにしてしまう、すべてが破壊的になってしまい、最初に戻ってしまう。こういうことがよく見られております。
感情を完全にコントロールする。これが大事なポイントですが、日本においては感情をコントロールすることがまるでよくないこと、感情は使うことが正しいという風な認識が普通になっております。良い感情だけを使えばよいということもありますが、実際に良い感情だけを使うという人は悪い感情も常に意識することになります。
結果的に感情の問題が常につきまとい、いつまでたっても解決できなくなります。良い感情だけを使って悪い感情を否定し続けると、このドラマは永遠に続いてしまいます。感情、特に悪い感情なくすというのではなく、ただコントロールする。良い感情も悪い感情もそのままあることを理解し、存在そのものは認め、ただ自分はその世界に入らない、自分はそこに巻き込まれない、自分の感情はそこにつなげない。こういうコントロールの仕方が重要になります。
せっかくメンタルの世界や論理の世界、空の世界をいろいろ学ぼうとしても、日本人の場合は最後の最後に感情ですべてがダメになってしまうことがよく見られております。したがって感情をそのままに放っておいて、ただ上だけを学ぼうとせずに、まず感情のコントロールをしっかりと身につけていく。いちいち感情に惑わされないようにする。否定するのではなくコントロールしていく。これを日ごろから意識するようにしておいてください。
感情をうまくコントロールできるようになってくると、同じやり方で知性や知識もコントロールできるようになってきます。悪いものを否定したり無視するのではなく、ただコントロールする。知性の使い方、知識の使い方をコントロールしていく。そうすれば、その時その時に必要なものだけを使っていく。役に立つもの、進化するもの、それだけを使っていく。
そういう使い方をマスターすることによって理性が身につき、だんだん智慧が使えるようになります。感情のコントロールの仕方、知性のコントロールの仕方、これをうまく使いこなすことによって理性が身につき、智慧が身についてきて、だんだん高いメンタルの世界に入ることができるようになります。
なるべく普段からそういう意識を養うために、皆さん方自身もお互いに話し合ったり会話するとき、普通に注意し合う意識を身につけてみてください。普通の世間話でも、普通のたわりない話であったとしても、そこでやはり感情に動かされてしまったり、概念に惑わされたりしそうになったときに、お互いに注意し合う。注意されても不快感をもたないコントロール。注意されても概念でムキにならないコントロール。そういうコントロールの力を身につけていき、それによって意識レベルを上げていく。そうやって皆さん方自身でお互いに協力し合い、少しでも意識レベルが高まる方向へと進んでいってください。
それではここまでにいたします。
※個人アドバイスは省略します。